
織戸茉彩:レーシングドライバー織戸学氏の次女。カナダの高校を卒業後、美容学校に進学して美容師国家資格を取得。2021年にヤリスカップでレースデビューを果たし、2022年よりKYOJO CUPにシリーズ参戦、現在に至る。レース活動のほか、クルマの楽しさを若い世代や女性に伝えるインフルエンサーとしても活躍中。
アルファ ロメオ ジュニアに1日試乗ができるキャンペーン実施中
クルマに興味がなかった少女時代、そして海外への憧れ
―まずは、クルマやレースとの出会いについて振り返ってもらった
「父がレーシングドライバーだったので、小さい頃はよく観戦に行っていましたが、自分がサーキットを走るようになるとはまったく想像していなかったですね。当時はクルマに特段興味があったわけではなく、免許を取得して初めて運転したという感じでした」
―カナダで高校時代を過ごされたそうですね。留学のきっかけを教えていただけますか。
「小学生の頃から海外に強い憧れを持っていて、中学1年生と2年生の夏休みに、短期留学をさせてもらったんです。中学卒業前に海外に留学したかったんですが、義務教育を終えてからの方がいいと先生にとめられました。その後も行きたい気持ちは収まらず、高校は中学校2年生の時の短期留学先だったカナダのビクトリアの学校に入りました。親も『行きたいなら行けば』という感じで、背中を押してくれました」
海外に出た経験は、織戸さんの価値観を大きく変えた。国境を越えることへの心理的な壁がなくなり、多国籍の友人たちとの出会いを通して、「世界は思っているほど大きくない」という感覚を自然と身につけていったという。

―帰国されてからは、どの国に行きましたか?
「2年ほど前に留学してたカナダのホームステイ先にも遊びに行きましたし、アメリカにも行きました。アジアにもたくさん行きましたよ。香港、インドネシア、マレーシア、中国。あとプライベートではイタリアにも行きました」
―イタリアはどうでしたか?
「姉が結婚してイタリアに住んでいるので何度か遊びに行ったのですが、それがミラノの北にあるコモ湖の近くなんです。イタリアは人がすごく明るい。人との関係をすごく大切にしているのが印象的でしたね。歴史ある国で景観がとても綺麗ですし、街全体が映画の中の世界のような感じでした。アルファ ロメオもたくさん見かけましたよ」

レースは挑戦、そして伝えるための手段
―今回、ジュニアに乗った印象はいかがですか?
「すごく走りやすいのが印象的でした。ワインディングで乗った時は、軽やかで、運転のしやすさが際立っていました。ハンドルを切った時に思った通りに動いてくれる感覚があり、動きがすごく自然なので、女性にも扱いやすいと思います。そのうえボディもコンパクトなので、運転に慣れていない女性の方でも安心して乗れるクルマだと思いました」
「あとはサイズはコンパクトでありながら、SUVなので車内には外から見た以上の空間が広がっていることに好感を持ちました。少し背が高めなので乗るときも、しゃがむような姿勢になる必要がなく、そのままスーッと自然な姿勢で乗り込めましたね。あとはヘッドライトのあたりもかっこいいですよね。私の気に入っているポイントです」


―ジュニアのスポーツ性能についてはどう感じましたか?
「私、レースをしていますけど、シャシーやエンジンについては、正直そこまで論理的に説明できるほど詳しくはないんです。そのうえで乗り味について言及するなら、ジュニアはハンドル操作に対して思い通りに反応してくれるのが印象的でした。クネクネした道でも自信を持ってアクセルを踏んでいける感覚がありました。また、走行モードを選べるのもいいと思いました。モードを変えるとクルマの性格がガラリと変わるので、街乗りからワインディングロードまで誰が乗っても楽しめると思います」

アルファ ロメオ ジュニアに1日試乗ができるキャンペーン実施中
クルマで広がる未来と、これからの目標
―今、年間を通じてレース活動をされていますけど、織戸さんにとってレースとは?
「最初は『走ってみない?』と誘われて、本当に興味本位でレースに参戦しました。その頃は、マニュアル車も免許を持っているだけで全然乗れていなかったんです。2年目からはKYOJOカップという女性だけのレースに参戦し、今年で5年目になりますが、まさか自分が、ここまで本格的にレースを続けるとは思っていませんでした。それでもやればやるほど、もっとやりたいという気持ちが湧いてきています。まだまだスキルも足りないですし、もっとしっかり戦えるようになりたいと思っています。さらに自分としては、しっかり人に伝えられるドライバーを目指しているんです。でも伝えるのなら、それなりの運転スキルを備えていないと説得力がないので、もっと運転技術を磨きたい。そんな風に思っています」
謙虚な姿勢が印象的な織戸さん。レースに打ち込まれているゆえ、クルマを評価する言葉が並ぶのかと思いきや、あくまで一人の女性としてクルマを見る姿勢が印象に残った。もちろん5年のレース活動で培われた運転技術は相当なレベルのはず。ところがそれをひけらかすどころか、むしろ自身の立ち位置を客観的に捉え、ドライビングに偏らず幅広い視点からクルマを捉えているようだ。
―将来レーシングドライバーになることは考えていますか?
「もちろんGTなど、今よりも上のカテゴリーのレースに興味はありますし、乗れるなら乗りたいと思っています。でも10年先などを考えた時に自分がやりたいことは、しっかり速いドライバーになって、モータースポーツやクルマの魅力を、若い世代、特に女性に伝えていきたいと思っているのです。すでにクルマが好きな人だけでなく、クルマにあまり詳しくない人に届けたいと思っているんです。目指しているのはそこですね」
―その伝えたいメッセージは何ですか?
「私はもともと美容やファッションに興味があり、そこからクルマの世界に興味を持って入ってきたので、 同じように異なる分野に関心がある人にクルマの魅力を広めたいんです。いま25歳。色々考える時期で、レースはもちろん大切なのですが、自分がこれまでに見てきたこと、その楽しさ。それを広めることにフォーカスしたいと思っています。例えば、自分たちでイベントを開催したり、アパレルなどファッションの分野も大切にしたい。去年はそんなことを考えた1年でした。今年はもっとそれを前進させたいと思っています」

―そんなファッション的な視点から見て、ジュニアにはどんなことを感じましたか?
「見た目もすごくおしゃれですし、女性の場合は特に、あまり走っていないクルマに憧れを持つ人が多いと思うんですけど、ジュニアは目を引くデザインだし、好きになってしまう人は多いと思います。乗ってみたい気持ちを掻き立てるクルマだと思いますね」
「ジュニアは、“スポーツ”というのがひとつキーワードとしてあると思うんですけど、それだけに留まらないクルマだと感じました。例えば、インテリアの細かな部分のステッチとかそういう一つ一つがすごく洗練されています。 シートもカッコ良く、ヘッドレストにロゴがエンボスされているのも素敵だと思いました」

「また、ボディカラーによって印象が大きく変わるところにも興味を惹かれました。ブレラ レッドは、明るすぎず落ち着きのある赤で、クルマでありながらファッションの一部のように楽しめる色。乗るだけで気持ちが少し前向きになるような華やかさがあります。それに対して、今回の撮影で乗ったナヴィリ ブルーは、“大人っぽい”と感じるカラーでした。深みのあるブルーがとても上品なのに、どこか色気もあって、シンプルな装いの日でも自然と全体を引き締めてくれる印象。派手すぎないのに存在感があって、長く付き合いたくなる色だと思います」

―このクルマで行ってみたいところはありますか?
「ちょうどそれを考えていたところなんです。私、コロナ禍のときにアメリカを横断したんですよ。ロサンゼルスからノースカロライナ州のシャーロットまで、4000キロぐらいを5日間で一気に走り切りました。その時は最終日にNASCARを見る予定だったので日程に余裕がなく、道中は一日中走りっぱなしだったんですけど、それが楽しかった。同時に、もっといろんな場所を見たい気持ちもありました。次に行くなら、こだわりをもって作られたジュニアのようなクルマで、きれいな場所を巡ったり、乗り味を楽しみながらロードトリップをしてみたい。絶対に楽しいですよね」


―これからの目標を教えてください。
「今は、自由な時間がほとんどなく、お友だちとカフェに行ったり、そういうことはできていないし、海外に行っても毎回弾丸で、仕事以外の場所に行けていないんです。でも、ゆったりとした時間を楽しみたい反面、いまはいろんな方に出会いたいですし、できるお仕事があれば何でもやりたい気持ちです。休みが欲しいとは思わないですね。 ただ、クルマだけは、私にとってなくてはならない存在。仕事にも何らかの形で繋げていきたいなと思っています。どうせ乗るんだったら、かっこいい方がいいですし、ポジティブなフィーリングを感じられるクルマに乗りたい。今回、ジュニアから何か大切なヒントをもらえた気がしています」




レースに打ち込む織戸さんだが、彼女にとってクルマは速さを競うだけの存在ではないようだ。その言葉から伝わってきたのは、クルマが世界を広げ、人とつながり、自分自身を前に進めてくれる存在だということ。ジュニアと過ごした時間から、次の一歩へと進むための確かなヒントを掴んだようだ。

撮影協力:
リビエラ逗子マリーナ(逗子市)
かねよ食堂 -KANEYO ART STUDIO- (横須賀市)
| Text: | 曽宮岳大 |
| Photo: | 望月勇輝(Weekend.)Stellantis |