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効率や合理性が優先される現代において、本当に心を動かすものとは何か。
東京ポートシティ竹芝ポートホールで開催されたアルファ ロメオのスペシャルイベントでは、「La meccanica delle emozioni ― 感情の力学」というブランド哲学を軸に、本物を選ぶという意思、そして没入する歓びこそが人生を豊かにするというメッセージが語られた。成田 仁社長、ブランドヘッド黒川進一氏によるプレゼンテーションに加え、第二部では中田英寿氏を迎えたトークセッションを実施。さらにライブパフォーマンスも交えたプログラムを通じて浮かび上がったのは、効率ではなく感性で選び、自分自身と向き合う時間こそがこれからのウェルビーイングにつながるという、アルファ ロメオの揺るぎない思想だった。

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ブランド哲学を体現した「トナーレ ジャパン プレミア

3月17日、都心のウォーターフロントに佇む東京ポートシティ竹芝ポートホールで、「ニュー アルファ ロメオ トナーレ ジャパン プレミア」と銘打ったイベントが開催された。このイベントは、新たに生まれ変わったトナーレのお披露目の場であると同時に、アルファ ロメオというブランドの、普遍的なブランド価値が示される催しとなった。

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イベントの冒頭では、ステランティス・ジャパン株式会社 代表取締役社長の成田 仁氏が登壇し、来場者への歓迎の挨拶とともに、ステランティス・ジャパンの現在の勢いについて語った。成田社長は、アルファ ロメオは昨年、主要輸入車メーカーの中で171%という大きな成長を達成したことに触れ、その背景には単なる数字ではなく、日本のユーザーが効率や合理性だけではなく、心に響く本物の価値を求め始めている流れがあると分析。なかでもアルファ ロメオはエキサイティングで熱狂的なファンを増やし続けている存在だと紹介した。

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さらにこの日は、アルファ ロメオの世界観を五感で体験できる特別な機会として用意したイベントであると説明し、美しいクルマ、洗練された空間、そして多彩なゲストとともに、日常を少し離れてブランドが持つ情熱的なエネルギーを存分に楽しんでほしいと呼びかけた。

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続いて登壇したアルファ ロメオ ブランドヘッドの黒川進一氏は、ブランドの原点として伝説的モデル「33ストラダーレ」に言及し、この1台にこそアルファ ロメオの哲学が凝縮されていると語った。アルファ ロメオが115年にわたり作り続けてきたのは単なる移動手段ではなく、感性を揺さぶる存在だという。

ブランドの思想である「La meccanica delle emozioni – 感情の力学」とは、冷たい機械を操作する感覚ではなく、路面の感触やエンジンの鼓動を身体で感じ取り、クルマと対話することで生まれる高揚感を意味するものだと説明。アルファ ロメオは単なる便利な道具ではなく、あえて無難な選択に迎合しない“アンチ・コモディティ”であり、ファッションやアートのように、自分らしさを表現するために選ぶ存在でありたいと強調した。

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美しさと没入感で魅せる3台のモデル

会場にはブランドの思想を体現する3つのモデルが展示された。頂点に位置づけられる「ジュリア クアドリフォリオ コレッツィオーネ」は、33ストラダーレの情熱と美を現代に受け継ぐ存在であり、圧倒的なパフォーマンスと希少性によって特別な体験をもたらす1台である。ジュリアとステルヴィオを合わせて世界限定63台のみが作られるこのコレクターズエディションは、そのうち13台が導入されるという。

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コンパクトモデル、ジュニアの限定車「ジュニア イブリダ エディツィオーネ ビアンコ」は、限定車専用のセンピオーネ ホワイトとブラックルーフを組み合わせた専用ボディカラーをはじめ、専用アルミホイール、カーボン柄をあしらったフロントスポイラーやミラーキャプなどを採用。自由な感性で自分を表現したい人に向けたモデルと紹介された。

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そして今回の主役である新型「トナーレ」については、美しいデザインと走りに没頭することで日常の雑踏を忘れ、自分自身を整える時間を生み出す。そんな特別な時間や本質的な喜びをもたらすクルマが追求されていると説明した。

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エクステリアは、アルファ ロメオ伝統のフロントフェイシアを中心に、デザインがアップデートされている。「33ストラダーレ」にインスピレーションを得た、より立体的な形状のスクデット(盾)や、その横のエアインテーク部の形状、三つ葉の“フォリ”と呼ばれるアルミホイールなど、随所にブランドのヘリテージを物語る意匠が与えられている。

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また、今回の改良はフェイスリフトにとどまらず、ドライビングプレジャーに関わるメカニズムにも手が入れられている。具体的にはトレッドの拡大(8mm)やハイブリッドシステムのファインチューンも実施。コーナーでの安定感が高められると共に、0-100km/h
加速タイムが 従来モデル比0.3秒減の8.5秒へと進化している。ADAS(先進運転支援機能)に新ソフトウェアを採用し、より精度を向上させた点も見逃せないポイントだ。

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こうした技術的なアップデートも行いながら、ブランドがより大切にするのは、スペックだけでなく、ドライビングへの没入感だという。クルマとの対話を楽しみながら、目的地に着いた時に、走り出す前よりもポジティブになれる。その体験こそがアルファ ロメオの考える新しいラグジュアリーであり、ウェルビーイングという価値につながると黒川氏は結び、来場者に向けてアルファ ロメオが描く情熱的な世界観を五感で楽しんでほしいと呼びかけた。

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中田英寿氏と語る、感性で選ぶという生き方

第二部の発表会では、そうした情熱的な世界観を演出するスペシャルトークショーが行われた。ゲストに迎えられたのは、元サッカー日本代表で、現役引退後には株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANYの設立など、日本の優れたものづくりや文化の発信を行っている中田英寿氏だ。トークショーは、黒川氏との対談形式で繰り広げられた。

冒頭では、二人に共通する「イタリアでの経験」が話題となった。現役時代にセリエAで長くプレーした中田氏は、20代の多くをイタリアで過ごしたことが現在の価値観の基盤になっていると語る。ファッション、建築、食、音楽など、あらゆる文化が生活と結びついている環境の中で感性が磨かれたことが、引退後に日本各地を巡り、工芸や農業、日本酒などの文化に向き合う現在の活動につながっているという。

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一方、イタリアで自動車業界に携わった経験を持つ黒川氏も、感性に正直に生きること、そして現実を受け入れながら日々を楽しむ姿勢をイタリアで学んだと振り返り、その価値観がアルファ ロメオのブランド哲学とも重なると話した。

続いて話題は、時代を越えて人の心を動かす「伝統のDNA」へ。中田氏は、日本とイタリアにはものづくりに対する強い情熱という共通点があり、その根底には効率だけでは測れない非効率の価値があると指摘する。効率を追い求める現代においても、人の幸福を生み出すのは手間や時間を惜しまない姿勢ではないかという考えだ。黒川氏も、アルファ ロメオの魅力は数値ではなく感動にあるとし、情熱を持った作り手のこだわりがブランドのDNAを形作っていると語った。

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さらに「アンチ・コモディティ」という視点では、自分の感性で選ぶことの重要性が語られた。中田氏は、物選びの基準は直感だが、その直感は経験の積み重ねによって磨かれると説明する。美術館に通い、各地を旅し、実際に見て触れてきた時間が判断力を育てるという。黒川氏も、情報があふれる時代だからこそ世間一般に語られる正解ではなく、自分の感覚で選ぶことが重要だとし、アルファ ロメオはそうした感性に寄り添うブランドでありたいと語った。

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最後に語られたのは、これからの時代のウェルビーイングについて。中田氏は、情報が増え時間の流れが速くなるほど、自分で選ぶという意識がなければ人生は流されてしまうと指摘する。幸せとは、自分が選んだと実感できる時間を重ねることだという言葉が印象的だった。黒川氏も、モノの価値そのものよりも、それを通じて自分と向き合えるかどうかが重要だとし、没頭できる体験こそが豊かさにつながると締めくくった。

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五感を刺激する演出が描いたアルファ ロメオの世界観

異なる分野で活躍してきた二人の言葉から浮かび上がったのは、効率だけでは測れない価値を大切にし、自分の感性で選び、深く没頭することが豊かな人生につながるという共通した哲学だった。今回のトークセッションは、アルファ ロメオが掲げるブランドの思想と、日本文化を探求してきた中田氏の生き方が重なる、示唆に富んだ時間となった。

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トークショーの後には、Sugar Soulと音楽プロデューサーFRPによる「FPR featuring Sugar Soul」と題したライブパフォーマンスが行われた。華やかな照明の演出とともに、アップテンポなグルーブとメロウなナンバーが交錯し、会場は大人の夜にふさわしい高揚感に包まれた。光、音、空間、そして展示されたクルマが一体となり、五感と感情を刺激する演出によって、「感情の力学」という思想を体感できる時間が演出されていた。

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イベントに参加したアルファ ロメオ オーナーの石塚さんは、
「アルファ ロメオはよく、その美しさや、運転者に五感で答えてくる官能性があると言われますよね。それと今回のパーティは、音楽(聴覚)、食(味覚・嗅覚)、展示車(視覚)、参加者同士の触れ合い(心の触覚)のどれもが刺激され、とてもアルファ ロメオらしい構成になっていたと思います」とイベント全体がブランドの魅力を体現していたことを印象深く振り返った。

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アルファ ロメオ 159オーナーの石塚さん。

美しさに心を動かされ、クルマと対話し、五感を通じて自分自身と向き合う。その体験こそが人生を豊かにする。「La meccanica delle emozioni」という言葉が示すとおり、アルファ ロメオは単なる移動手段ではなく、感情を呼び覚ます存在である。今回のイベントは、その思想を空間そのもので表現した、まさにブランドの哲学を体現する一夜だった。

Text: 曽宮岳大
Photo: 望月勇輝 (Weekend.)

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