特撮ドラマ「轟轟戦隊ボウケンジャー」で初主演して以来、NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』や、大河ドラマ『龍馬伝』や『西郷どん』、テレビ朝日『科捜研の女』、TBS日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』など、視聴者を惹きつける演技が光る俳優の高橋光臣さん。テレビドラマのみならず、映画や舞台も精力的にこなす高橋さんが、毎週土曜日11時55分からイタリアのドライブ旅行に誘うTOKYO FMの番組『Alfa Romeo presents Musica sulla Strada(ムージカ・スッラ・ストラーダ)』にパーソナリティとして出演。クルマに関わる仕事に興味を持っていたという高橋さんは、アルファ ロメオ トナーレに乗って何を感じたのか。経験を次なるアウトプットへと変えていく高橋さんに、トナーレの印象や、仕事への取り組みについてお聞きした。

▲高橋光臣さん。アルファ ロメオのSUV「トナーレ」で都内をドライブした。
マインドセットの転換
―今回のアルファ ロメオの提供番組『Musica sulla Strada(ムージカ・スッラ・ストラーダ)』のオファーがあった時、どのような印象を持たれたかを教えてください。
「役者を始めた頃からクルマに関わる仕事をいつかしてみたいという思いと、ゆくゆくは声の仕事をできたらと思っていたので、それらを同時に実現できて嬉しかったです。クルマについては、初めてご縁をいただけたのがアルファ ロメオだったので僕の中ですごく印象的な存在となりました。自分でも今後の展開を楽しみにしています」

▲『Musica sulla Strada(ムージカ・スッラ・ストラーダ)』は、2025年3月15日よりTOKYO FMで土曜日11:55-12:00に放送中。
―『ムージカ・スッラ・ストラーダ』はイタリアのドライブをテーマにした番組ですが、高橋さんのイタリアとの関わりについて教えてください。
「芝居や映画でイタリアに触れる機会があり、蜷川幸雄さんが演出を手掛けられた彩の国シェイクスピア・シリーズの『ヴェローナの二紳士』という作品では、ヴェローナからミラノへ旅する物語に出演させていただきました。あとは個人的にスイーツを趣味としているのでティラミスを作ったりと、イタリアの芸術や食に触れてきました。僕の中ではイタリアといえば、陽気でファッションセンスがある方がたくさんいて都会的なイメージがある一方、太陽が燦々と降り注ぐ地中海の豊かな自然や、綺麗な海にヨットがたくさん出ていたり、おしゃれなクルマが颯爽と走っていたりと、そういう情景が思い浮かびます」

―『ムージカ・スッラ・ストラーダ』の第1回目では、イタリアの気まぐれな天気について話されていましたが、やはりストーリーを伝えるとき、その風景を想像してお話されているのでしょうか。
「芝居や何か表現をするときは、目の前に情景を浮かべて話すことを心掛けています。『ムージカ・スッラ・ストラーダ』では、イタリアの海の匂いや街の雰囲気、そこにいる人々の笑い声だったり、そういうものを想像し、自分の中でイタリアの世界を広げて話すようにしています」
―先ほどスイーツ作りの話が出ましたが、ティラミスはよく作るのですか?
「ティラミスは大好きなスイーツのひとつで、自分のインスタグラムでも挑戦したことがありますし、美味しいお店があるという情報を聞くと、その店にティラミスを目当てに食べに行ったり、どんな材料を使っているか考えたり、日々研究しています(笑)」

―3月にスイーツの本を出されました。どのような内容かご紹介をお願いします。
「『俺とスイーツ ~家族のためのお菓子作り~』(KADOKAWA)という本を出させてもらったのですが、スイーツ作りを始めたのは、コロナ禍で外出しづらい状況のなかで家で子どもたちと過ごす時間が増えたので、何かしてあげたいという思いがあって、クッキーでも焼いてみようと作り始めたのがきっかけでした。最初はカチカチのクッキーで、子どもたちも硬くて食べられないよ、みたいな反応だったんですけど、レシピを見て研究していくうちに少しずつレベルが上がってきて、美味しいねって言ってもられるようになったんです。それがすごく嬉しくて、もっと本格的に作ってみようとなりました。誰かに食べてもらって美味しい!と言ってもらえたときの喜びを皆さんにも感じてもらいたい。そういう思いを込めて出した本なんです」

―父親になって自分の中の価値観の変化はありましたか。
「すごくありましたね。子どもが生まれる前は厳しく育てようと思っていたのに、いざ生まれると可愛くて仕方なくて、まったくできていないのが恥ずかしいぐらいです(笑)。子どもが生まれ、自分の命よりも大切なものができたことを実感するようになり、子どもたちのために何ができるかを考えたり、独身の頃に比べて価値観は変わりましたね。映画を見ても、以前は家族の物語にそれほど感情が揺れなかったのが、今では子どもや家族のくだりが出てくると、心が揺さぶられるようになりました」

新たな経験をアウトプットへ
―アルファ ロメオに乗るのは初めてとのことですが、トナーレの印象はいかがでしたか。
「ラジオの収録をしたときにオープニングでアルファ ロメオのウォン、ウォンというエンジン音が流れるんですけど、それを生で聞くのが楽しみだったんです。ところが今日乗ってみると、ハイブリッド車なので電気で走るモードで走り出したら信じられないくらい静かで、本当にあのエンジン音がこのクルマから鳴るのかと信じられなかったんです(笑)。ダイナミックモードに切り替えたら音が変わると聞いて、安全な場所でアクセルを試しに踏み込んでみたら、エンジンのウォーンっていう音と共にスピードが上がり、その音と一体化して車体が走る様子は、今まで僕が感じたことのない感覚でした。心が高揚するというか、わくわく感が一気に高まるような驚きがありました」

―トナーレでドライブに行くとしたらどのような場所に行ってみたいですか。
「今日色々と想像しながらトナーレに乗らせてもらったんですけど、桜がフワーッと咲いているような綺麗な1本道を走ってみたいなとか、あとは富士山をめがけて開けた景色のいい道を走ってみたいとか、いろんな場所を想像しました。車体が綺麗なグリーンだったので自然にもスッと溶け込みそうですね。扱いやすいサイズなのでどこにでも行きやすそうですし、荷物も積めるので家族でのドライブにもすごくフィットするなと感じました」

―イタリアに対するイメージと結びついたところはありましたか。
「父が日本車のラグジュアリーが好きだったので、静かでふわっと包まれるような乗り味のクルマに乗ることが多かったんです。でも今日アルファ ロメオに乗り、ダイナミックモードに入れた瞬間に、下から煽られるように高揚感がワーッとくるあの感覚はイタリア車ならではでないかなと思いました。アルファ ロメオに対して抱いた感想は今後の番組にも活かしていけそうだと感じました」

―自分自身の経験や感じたことをアウトプットに変えて行く。それは職業柄、意識していることでしょうか。
「実はそうできるようになったのも結構最近のことなんですよ。30代の前半頃までは、例えば芝居をする周りの仲間を見て、あの人の芝居はすごいなとか、彼の演技はかっこいいなどと感じたことを、自分と比較してみて辛くなったり、もっとこうでなきゃなみたいなプレッシャーとして感じていたんですよ。でも30代後半ぐらいから、人と比較しないで自分を見られるようになり、見て吸収したものを、自分のものとして磨いていけばいい。周りは関係なく、自分の進む方向に意識を向けられるようになったんです。それ以来、気持ちも楽になり、こんなことをやってみたいとか、こういう情報を発信してみたいとか、前向きな気持ちになりました。だから今の方が明らかにやっていることやそこに費やす時間は増えているのですが、楽しみながらできている実感はあります」

―最後にメッセージをお願いいたします。
「クルマの仕事、そして声だけで表現する仕事というのは、このラジオを通じて、僕の中ではようやく繋がったとても大切な機会です。ぜひラジオを聞いていただいて、アルファ ロメオやイタリアのことを知っていただきたいですし、高橋光臣という俳優が今後どこに向かっていくのかも一緒に楽しみにしていただけたらと思います」

新たなステージへと踏み出した高橋光臣さん。土曜日お昼に放送されるTOKYO FM『ムージカ・スッラ・ストラーダ』に耳を傾け、高橋さんの想いが込められた声をイタリアの音楽と共にお楽しみいただきたい。

衣装協力/
ジャケット/CIRCOLO 1901、シャツ/LARDINI、パンツ/ASPESI、シューズ/SEBAGO (以上 TOYODA TRADING PRESS ROOM ☎︎03-5350-5567)
ネクタイ/JOHN COMFORT、チーフ/BEAMS F (ともに ビームスF ☎︎03-3470-3946)
スタイリスト/津野真吾 (impiger)
TOKYO FM 『ムージカ・スッラ・ストラーダ』 毎週土曜日11:55から放送。
『Musica sulla Strada』とはイタリア語で「旅する音楽」。パーソナリティの高橋光臣さんのナビゲートで、日常を飛び出し音楽と一緒にイタリアのロ-ドトリップへ誘います。
『俺とスイーツ ~家族のためのお菓子作り』 出版社:KADOKAWA
ご自身のインスタグラムでの話題のお菓子作りを、新米パパのために一冊にまとめた高橋 光臣さん初の書籍。“初心者でも挑戦できる“37種類のレシピを厳選して掲載。
Text: | 曽宮岳大 |
Photo: | 望月勇輝(Weekend.) |