2024.12.12
Share
Read More

レーシングドライバーだからこそ見える、クルマの奥に秘められた運動性能の真髄。国内最高峰SUPER GTや海外トップカテゴリーのレースでも活躍するドライバー、藤井誠暢(とものぶ)選手と、ケイ・コッツォリーノ選手が「ジュリア クアドリフォリオ」と「ステルヴィオ クアドリフォリオ」の高性能たる所以を分析し、紹介する。伊勢志摩を見渡すパールロードならびに伊勢スカイラインを舞台に実施された「ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE」で、四つ葉のクローバーを嗜んだレーシングドライバーの口から語られたものは──。同試乗会の抽選に当選した4組の参加者の皆さまのインプレッションと共にお届けする。

ケイ・コッツォリーノ選手

東京で老舗イタリアンレストランを営むイタリア人シェフを父に持つレーシングドライバー。国内最高峰SUPER GTや、ル・マン24時間レース、FIA世界耐久選手権(WEC)など数々のトップカテゴリーレースで活躍。

re_241219_AR_Toba_01b 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

藤井誠暢(とものぶ)選手

国内外のトップカテゴリーレースで活躍中のレーシングドライバー。SUPER GTではチームのマネージングディレクターも務め、今季優勝を飾った。また会員制ドライビングラボを運営するなど、ビジネス分野でも加速中。

re_241219_AR_Toba_02b 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

Power is nothing without control

「ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE」は、伊勢志摩の美しいロケーションを舞台に実施される、ジュリア クアドリフォリオとステルヴィオ クアドリフォリオの特別試乗イベント。300人以上の応募の中から抽選で選ばれ幸運のクローバーを掴んだ4組の参加者の皆さまは、通常の試乗では体験できないワインディングロードを含むバラエティに富んだ行程を自らのドライブで体感したり、レーシングドライバーの同乗走行を通じてジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオの秘めたポテンシャルに触れることができる。研ぎ澄まされた感性と圧倒的な運転技術を持つ2名のレーシングドライバーが導き出したクアドリフォリオ・モデルの真価を、参加者の皆さまの感想と共にお届けしよう。

re_241219_AR_Toba_03 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

「ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE」では、パールロード鳥羽展望台から伊勢スカイライン朝熊山頂展望台までの片道約25km、往復約40分の道のりをドライブ。初めはレーシングドライバーの運転でクアドリフォリオ・モデルの性能を堪能していただき、復路は参加者の皆さまが自らステアリングを握り、走りを楽しんでいただいた。

re_241219_AR_Toba_04 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

アルファ ロメオDNAドライブモードシステムのモードを切り替え、各モードの違いを体感したり、ワインディングロードでレーシングドライバーならではのドライビングを助手席で味わったりしながら、有意義な時間が過ぎていった。参加者の方がレーシングドライバーからドライビングのアドバイスを受ける姿も見られた。

re_241219_AR_Toba_05b 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

まずジュリア・クアドリフォリオのステアリングを握ったケイ・コッツォリーノ選手にジュリア・クアドリフォリオの印象について聞いた。

ジュリア・クアドリフォリオのエンジンはレーシングドライバーの視点から見てどうですか?

「アルファ ロメオのクルマは高回転まで回るエンジンというイメージを持っていましたが、クアドリフォリオ・モデルが搭載するこの2.9リッターV6ツインターボユニットは、低回転域から充実したトルクを発揮します。アクセルの踏み込み量が2〜3割でもそれ以上の加速感を示し、非常に余力感に満ちたエンジンです。通常は6000〜7000回転まで回すことはほとんどないため、実際の使用を想定して常用域の2000〜3000回転でもちゃんと楽しめるようにマッピングされている印象ですね。アクセルをグッと踏み込んだときに排気バルブが開いて奏でられるエキゾースト音と、それに見合った加速感、トルク感が低速域から楽しめるので、法定速度内でも誰もがイタリアの情熱的な走りを楽しめるところが魅力だと思います」

re_241219_AR_Toba_06 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

クアドリフォリオならではの高次元なエンジニア力をどのあたりに感じますか?

「510psというパワーとそれを使いこなせるに躾けられたコントロール性の高さではないでしょうか。このクルマは500ps級とはいっても、ひと昔前の500psカーとはまったく異なります。ジュリア クアドリフォリオは電子デバイスが非常に優れており、ドライバーがアクセルを踏み込んだ瞬間に、路面状況とハンドル操作をコンピュータが検知してしっかり制御してくれます。だから一般的なドライバーの方が乗っても500psを安心して引き出して楽しめると思います。“Power is nothing without control(コントロールを伴わないパワーは意味をなさない)”という有名なフレーズがありますが、クルマはいくらパワーがあっても、シャシーやタイヤがそれに見合ったものでなければその実力を発揮できません。これはレースカーにもロードカーにも共通します。アルファ ロメオはこの点をしっかり磨き込んだブランドだと思います。現在のモーターススポーツのベンチマークになったブランドだけあり、しっかりとしたクルマ作りのDNAを感じますね」

re_241219_AR_Toba_07 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

レーシングドライバーから見て、アルファ ロメオのクルマをスポーティたらしめている要素はなんだと思いますか?

「アルファ ロメオというとクイックなハンドリングのイメージが強いですが、ゆっくりステアリング操作を行えばコンフォートな走りをしてくれますし、スポーツ走行ではしっかりとしたレスポンスのいい反応を示します。レスポンスは良いけれど、クイック過ぎるということはないと感じますね。クルマというのはステアリングを切ったときにまず車体がロールします。ロールするからこそタイヤに荷重が掛かり、タイヤがたわむことによってしっかり路面を捉えてグリップするのです。ステアリングがクイックで足が硬すぎるクルマだと、タイヤに力が加わるのが早過ぎて滑ってしまいます。その点、アルファ ロメオのクルマは、しっかりとクルマを動かして曲げていくという感覚がありますね。その動く領域は標準モデルに比べると少ないと思いますが、扱いやすさを感じる範囲内にあり、攻め込んでいってもちゃんと応えてくれる、ドライバーに自信を与えてくれるハンドリングだと思います。ドライバーや横に乗せる人も含めて、不快感を与えず、スポーティだけれども品のある走りが楽しめるクルマだと思います」

re_241219_AR_Toba_08b 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

アルファ ロメオはイタリアではどのような人に選ばれているのですか?

「意識が高いビジネスマンの方や、ファッションやライフスタイルへの関心が高く、美味しいご飯を食べるのが好きで、充実したライフスタイルを求める。そのような方に選ばれているクルマです。いいクルマというだけなら他にも選択肢はありますが、それらとはちょっと違うものを求める方が選ぶ、そんなクルマだと思います。デザインはエレガントだけど鋭さがあり、スーツにも似合いますよね。商談に行っても格好がつくし、ファミリーカーとして普段使いにも使える。そういうところが人気を博している理由だと思います。イタリアではスーパーカーを持っている人も普段使いではアルファ ロメオに乗る方が多いです。それだけブランド力が認められているということだと思います」

re_241219_AR_Toba_09 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

移動時間の質を上げるクルマ

藤井選手はステルヴィオ クアドリフォリオに試乗される方のアテンドを担当。スポーツカーのようなドライビングフィールで日常の煩わしさを忘れさせてくれるステルヴィオ クアドリフォリオとのドライブは藤井さん自身にとっても貴重なリフレッシュの時間になったという。

ステルヴィオ クアドリフォリオはどのようなキャラクターだと感じましたか。

「私はSUVが大好きで、常に乗りたいクルマのひとつにSUVが入るんですよ。SUVは実用性が高く色々な場所へ行けますし、おしゃれさもありますよね。でも一方で、SUVってスポーティな印象を持たれないクルマでもあると思うんですよ。そうしたなか、ステルヴィオ クアドリフォリオは1台でスーパーカー的な要素とSUVの2台を所有しているのと同じ体験が得られます。特に多忙な生活を送っている方にとっては、移動時間そのものの質を上げたいと思いますので、その点、ステルヴィオ クアドリフォリオであればサーキットに行かなくてもそのような走りを楽しむことができます。それこそがアルファ ロメオが伝えたいライフスタイルなのではないかと想像しますね」

re_241219_AR_Toba_10 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

ステルヴィオ クアドリフォリオのハンドリングをどう分析しますか?

「第一にレスポンス、応答性の良さが挙げられると思います。それがクルマとの一体感を高めてくれ、安心してドライビングを楽しめることに繋がっていると思うんですよ。実はクルマを運転する楽しみというのは単純で、三つの動作しかありません。アクセル踏むか、ブレーキを踏むか、ハンドルを切る、です。アルファ ロメオはこの3つの大事な要素にすごくこだわっているブランドという印象です。アクセルを踏んだときの加速感や音。ステアリングのフィーリングや切った時の反応。そして安心して止まれるブレーキ。このドライビングの三大要素をすべてリンクさせることで、応答性に優れたクルマの動きが生まれているのだと感じます」

re_241219_AR_Toba_11 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

サーキットレベルにおけるステルヴィオ クアドリフォリオの性能はいかがですか?

「先日、富士スピードウェイでステルヴィオ クアドリフォリオを走らせたのですが、5名乗車でもSUVがこんなに鋭い走りをするんだと驚くぐらい高いパフォーマンスで、安定して走ることできました。その理由は、足回りの剛性が高いことと、SUVとしては軽量なこと。そしてバランスが優れていることです。アルファ ロメオは重量配分にこだわっているブランドですが、そのこだわりが高速コーナーで感じられます。富士スピードウェイでいえば100Rのような高速コーナーで、通常はアンダーステアが出てしまいがちですが、ステルヴィオ クアドリフォリオはアンダーステアがほとんど出ず、クルマがぐんぐん旋回していきました。サスペンションの設計やジオメトリーが優れているため、結果としてロールが少なく、そのような乗り味が実現しているのだと感じました」

re_241219_AR_Toba_12 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

ジュリア クアドリフォリオとステルヴィオ クアドリフォリオの違いについてはいかがですか?

「ジュリア クアドリフォリオについては、さらにレーシーに仕上がっていると思います。FRレイアウトで、かつセダンなので当然低重心ですね。その特性を活かしてリアタイヤが滑りそうになる、その感覚をあえて残してあるのです。タイヤのスライドをコントロールする楽しみを味わってください、と言わんばかりの特性です。一方、ステルヴィオ クアドリフォリオはやはりSUVなので、そのあたりは電子制御によりうまくコントロールされていて、安全性が担保されている印象です。クルマを振り回して遊びたい方はジュリア クアドリフォリオを好むでしょうし、実用性やライフスタイルがメインで、そこに少しスポーティさも欲しいという方にはステルヴィオ クアドリフォリオがハマると思います」

re_241219_AR_Toba_13 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

レーシングドライバーとしてアルファ ロメオの作り手の意思を感じるとすれば、どのあたりでしょうか?

「今まで色々な国に行きましたけど、私の中で、イタリアという国はすごくおしゃれで、モノづくりにこだわる一方、ホスピタリティがあり、相手を楽しませようとする人柄を感じさせる国だと思います。アルファ ロメオというクルマは、まさにそういう作り手1人ひとりの思いや魂がカタチになったクルマだと思います。ドライバーをワクワクさせたり、楽しませたり、アルファ ロメオにしかない特徴を理解して乗ってほしいという作り手の情熱を感じますね。例えばアルファ ロメオDNAドライブモードシステムは、『N(ナチュラル)』で乗ると、エレガントで乗りやすいのですが、これを『D(ダイナミック)』に変えると、まったく別の装いに変わったかのように別人格に変わります。さらに『R(レース)』に切り替えると、レーシングドライバーでもワクワクするような2ランクぐらい上のアグレッシブさが得られる仕様に生まれ変わります。これらすべてがアルファ ロメオが持つ顔だと思いますし、設計者や開発陣、あるいはブランドが、このクルマを選ぶお客さんに本当に感じてもらいたいところなのではないでしょうか」

re_241219_AR_Toba_14 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

ステアリングを握った参加者の皆さまの声

坂本 博さん

re_241219_AR_Toba_15 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

以前にMiTo、4Cとアルファ ロメオを2台乗り継いでこられたという坂本さん。アルファ ロメオのことは「誰もが知っていながらメジャー過ぎない存在感と、クルマ作りにこだわりが感じられるところ」がお気に入りなのだとか。今回、ジュリア クアドリフォリオを体験し、もっとも印象的だったのは「足回りとハンドリング、そしてパワー。数値云々ではなく、走らせた感覚が軽く、クルマの大きさを感じなかったところ」と話して下さった。

坂田 豊樹さん

re_241219_AR_Toba_16 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

ジュリア クアドリフォリオを所有されている坂田さんは、今回ステルヴィオ クアドリフォリオに試乗。「SUVゆえに背が高く車重も重いのかと思っていましたが、ジュリア クアドリフォリオとほとんど運転感覚が変わらないのが驚きでした」と印象を話して下さった。さらに「街乗りでは乗り心地がいい一方、ワインディングでは使いきれないほどパワーに余力感があり、藤井選手の助手席でその片鱗を見せていただいてパフォーマンスの高さを改めて実感しました」

攝津 尚訓さん

re_241219_AR_Toba_17b 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

スーパースポーツカーを所有され、サーキット走行も楽しまれるという攝津さん。今回は普段使いができ、かつ運転して楽しいクルマの購入候補として、ジュリア クアドリフォリオに試乗。その印象について「運転感覚が軽快で、意のままに操れる感覚があり、しかもスピードを出さなくても楽しめる」とコメント。さらに「レースモードが結構使えると思いました。足回りがガチガチになるわけではなく、普段の移動でも十分に楽しめそうな印象でした。日常使いのセダンとしても使えるし、ドライビングも楽しめる。一粒で2度美味しい二面性があるクルマだと思いました」と期待を上回る感想を持たれたご様子。

K.Tさん

re_241219_AR_Toba_18 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

K.Tさんはマイカーとしてステルヴィオ 2.2ターボディーゼルQ4に乗っておられ、今回、ハイパフォーマンスモデルではどのあたりが違うのかを探るためにステルヴィオ クアドリフォリオに試乗。「ディーゼルモデルとは全然違い、言葉では言い表せない未知の世界を感じました。踏めば踏むだけグンとスピードが出るけれど、ブレーキもよく効いて、『進む・曲がる・止まる』の一つひとつがはっきりとしているのを感じました」。さらに藤井選手の助手席の印象については「プロのドライバーの方の運転はレースモードで峠道を走っているのにもかかわらず安定しているのが印象的で、とても興奮しました。同時にクルマのポテンシャルの高さも感じ、アルファ ロメオの真髄を見た気がします」とコメント。さらに「アルファ ロメオはドライバーのために作られたクルマ。自分は30代前半なのですが、同世代の方にも積極的に選んでいただきたいクルマだと感じました」と話して下さった。

re_241219_AR_Toba_19 「ジュリア/ステルヴィオ クアドリフォリオ」の真髄をレーシングドライバーが本気で分析。@ALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVE

参加された4組の方々はALFA ROMEO PREMIUM TEST DRIVEを通じて、それぞれ手応えを感じられた様子。ケイ選手と藤井選手が語ってくれたように、ジュリア クアドリフォリオとステルヴィオ クアドリフォリオはそれぞれ似て非なる個性を持っているため、興味のある方はぜひショールームにて自らの手でアルファ ロメオの世界観に触れていただきたい。

Text: 曽宮岳大
Photo: 花村英典

PICK UP

注目記事