日本最大級のイタリアンフェス「Italia, amore mio!(アモーレ・ミオ)」が去る2024年5月25日(土)、26日(日)に六本木ヒルズで開催されました。アルファ ロメオはジュリア クアドリフォリオとトナーレを出展。大いに盛り上がったイベントをリポートするとともに、MADE IN ITALY キャンペーン Vol.4のプレゼント、高品質なレザー製ワインバッグを生み出したポルトローナ・フラウとアルファ ロメオの関係性にも迫ります。
主催者である在日イタリア商工会議所は、「イタリアというと、パスタとオペラで終わってしまいがちですが、それだけではないイタリアの魅力を伝えるのがこのイベントの目的です。歴史がありながらも、進化する今のイタリアをお伝えできれば」と言います。
イベントのハイライトのひとつ、ライブコンサートでは、イタリアのシンガー兼プロデューサーであるカール・ブレイブが登場。2009年に若干二十歳でシングルデビューを飾り、その後、2017年にデビューアルバムが発売されると、イタリアで大ヒットとなりました。
ほかにもたくさんのアーティストが登場し、大音量の音楽、光の演出、パフォーマンスなどが相まって、強いエネルギーと高揚感を感じることができました。これは、日常生活では味わえない特別な体験であり、なかなか聴くことのないイタリアの最新ミュージックにふれる時間は貴重なものとなりました。
また、リグーリア州から来日したミシュランのスターシェフであるイヴァノ・リッケボーノが、クッキングショーを行いました。予約制のテーブル席「プライベートダイニング」では、イヴァノによるコース料理も楽しめました。伝統的なイタリア料理の風味を大切にしつつ、独創的なアプローチが感じられ、新しいイタリア料理を発見できました。
もちろん、フードブースが多数設置され、本格的なイタリアンフードを味わうこともできました。ペンネアラビアータやカルボナーラ、ティラミス、ジェラートといった定番から、まだ日本では知名度は低いながら、現地では人気のパンツェロット(揚げピッツァ)やポルケッタまで、さまざまなイタリアンフードが用意され、ワインやビールとともに、来場者の笑みがとまりません。
アルファ ロメオも出展! ラグジュアリーなイタリアの世界
このフェスティバルでは、イタリアの食・音楽だけでなく、自動車や船舶といった高級ブランドの展示も行われました。アルファ ロメオは、モトリオール グリーンの「トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ」とアルファ レッドの「ジュリア2.9 V6 BI-TURBO クアドリフォリオ」を展示。
イタリアの高級ブランドで構成されるアルタガンマ財団の一員でもあるアルファ ロメオは、イタリアンラグジュアリーの魅力を2台の車両をとおして来場者に伝えていました。
今回のアルファ ロメオのブースでは、「MADE IN ITALY」キャンペーンの第四弾のプレゼント、ポルトローナ・フラウ製ワインバッグも展示。このワインバッグは、アルファ ブレラ、アルファ スパイダー、33ストラダーレの内装にポルトローナ・フラウのレザーを採用したことを記念してプレゼントに選ばれました。
ポルトローナ・フラウの魅力はどこにあるのだろうか
イタリアを代表する家具のラグジュアリーブランドとしてその名を知られるポルトローナ・フラウ。そんなポルトローナ・フラウとはどんなブランドなのでしょうか。ポルトローナ・フラウのブランドマネージャーである名執豪さんに、アモーレ・ミオ2024の会場で話をうかがいました。
ーーアルファ ロメオ同様に110年を超える歴史の中で継承されたブランドのコアになるものは何でしょうか?
名執さん:まず、伝統的な熟練の技に裏付けられた、デザインの美しさが挙げられます。その美しさとは、機械だけではなかなか表現できない、質感や表情にあります。仕上げの部分で、職人の手仕事でないとうまくいかない所がある。または、そういう部分を意図的に残しています。手仕事に対してのリスペクトがイタリアにはあるのです。
ポルトローナ・フラウは、1912年にトリノでレンツォ・フラウによって創業しました。ポルトローナとは、“一人掛けの椅子”を意味します。われわれはソファやテーブルなど家具全般を世に送り出していますが、いつの時代も必ず多くの人を魅了するアイコニックなアームチェアがあります。
ーーそれを代表するのが、今回のアモーレ・ミオ2024でも展示された「バニティフェア」ですね。
名執さん:このアームチェアは、1930年に生産を開始しました。正面から見ると、背もたれと左右のアームレスト、という3つの曲線が組み合わされています。が、後方から見ると、ひとつのまとまりに見えます。優美で官能的なフォルムとデザイン性に強くイタリアを感じさせます。また、造りを見ると、決して流れ作業では完成できないものとなっています。たとえば、アームレストのプリーツは、しっかり革と骨組みを確認しながら手作業で組み立てる必要があります。一見シンプルなフォルムの中に、長年培われてきたイタリアのクラフツマンシップが詰まっています。
ーー現代的な試みもあるのですか?
名執さん:今回の展示にはふたつのアームチェアを用意しました。ひとつは前述のバニティ フェア。そしてもうひとつが「アーチボルド」です。このアームチェアは、誕生して15年ほどですが、エレガントな佇まいとコンパクトなサイズ感で、現在も人気のあるロングセラーモデルです。
バニティフェアは、きちんとした姿勢で座ると、もっともリラックスできます。一方、アーチボルドはどんな姿勢でも快適なのです。現代人はスマホを見ることが多いと思います。その際、ちょっと斜めに座ったり、片足を座面にのせたりします。また、小柄な方、大柄な方と、さまざまな体型の方がいます。そんなどのようなシーン、どのような態勢、体型でも体を優しく包み込みリラックスいただけます。
その秘訣は、座面は張りがありますが、背もたれと肘置きは美しいドレープがあり、柔軟性があります。あえてルーズに張り込むことで、さまざまな人を優しく受け止めるのです。また、肘置きはシャツの襟をイメージして作られていますが、ここが耳たぶのように柔らかく、手を置く場所に自由度があるのも姿勢を選ばない秘訣だと思います。
アルファ ロメオとの関係性は?
ーーアルファ ロメオの歴代の名車にその高品質なレザー素材を提供してきました。高額希少モデルの33 ストラダーレでもご提供いただいています。 今後、アルファ ロメオとどのようなパートナーシップを築き上げていくのでしょうか?
名執さん:ポルトローナ・フラウは、家具だけではなく、ホテルや劇場、ブランドショップの内装など世界中のさまざまなラグジュアリーシーンを手掛けています。そして、自動車、飛行機、ヨットなどの特別な内装を施すモーション部門は移動の際の空間に対する概念が変わるほどのクオリティを誇ります。われわれは単に自動車メーカーに革を提供しているだけではありません。各パーツへの張り込みまで自社工場で行って納品しています。それを担うのは、モーション部門専任の職人たちです。
ーー今回、アルファ ロメオのキャンペーンで賞品提供されたワインバッグの特徴を教えてください?
名執さん:ワインはイタリアの日常ですから、持ち運ぶことも当然多いです。そこにちょっとした贅沢やサプライズを取り入れたい、と考え製作されました。素材はポルトローナ・フラウ独自の最高級レザー「ペレ・フラウ」で、衝撃を緩和するよう少し厚めのものが使われています。ボトルを包み込むように立体的に裁断されていて、ボタンを留めると中に何が入っているかわかりません。が、開けるとワインボトルが登場します。ギフトにも喜ばれます。
ーー家具以外にも、デジタル変革や現代のライフスタイルに合った転換点にあると思いますが、これからの進む方向性を教えてください。
名執さん:高品質な素材にこだわる点は変わりませんが、今年4月にミラノで発表された最新コレクションではデジタルプリントを施したものが出てきました。バニティフェアに独特の触感を与えるアートがペイントされたものがその代表です。曲線や表裏、側面に太陽と雲がプリントされているのですが、見る角度によって多様な表情を見せます。「XC イマジンエディション」の名で限定50脚が作られました。
バニティフェア XC イマジンエディションは、シリアルナンバー入りの50脚限定で、すでに完売
また、ライフスタイルの観点では、大切なペットとの日常に豊かさをもたらすペットコレクションが好評です。ドッグ用のベッドや外出用のバッグ、首輪やリードが世界的にヒットしています。
ポルトローナ・フラウの美しさと座り心地は、アルファ ロメオが織りなすイタリアの美学が反映されたデザイン性と圧倒的な動力性へと言い換えられるような気持ちになりました。100年以上続く歴史を重んじながらも進化の歩みを止めない、また、より良い未来のための課題であるSDGsに取り組むアルファ ロメオとポルトローナ・フラウ両者に、あらためて進化する今のイタリアの魅力を感じ、強く心が惹きつけられたのでした。