2021.3.5
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今年、創立111周年を迎えるアルファ ロメオ。このラッキーイヤーを彩るスペシャルな取り組みとして、2020年11月に『アルファ ロメオ オリジナルグッズ 開発プロジェクト』の実施を発表した。同プロジェクトは、登録者数5000人を突破したアルファ ロメオアンバサダープログラム『We Love Alfa Romeo』の会員であるアルフィスティの方々と共に“より楽しいアルファ ロメオライフ”を築き上げていくためのプロジェクトだ。今回は、その第一回目のミーティングの様子をリポートする。

約半年間をかけた一大施策、要となるのは“アルファ ロメオ愛”

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現在絶賛進行中の『アルファ ロメオ オリジナルグッズ 開発プロジェクト』。同プロジェクトでは、『We Love Alfa Romeo』会員から募ったアイデアを基にオリジナルグッズを開発・製作。6月に開催を予定している111周年記念オンラインイベントに向け、約半年間をかけてアルファ ロメオを象徴するにふさわしいアイテムをアルフィスティたちの情熱で形づくっていく大規模な施策となっている。なお、完成品は、創立111周年記念グッズとしてアルファ ロメオ オフィシャルショップで販売される予定だ。

初回となる今回は、『We Love Alfa Romeo』にて募った本プロジェクト参加希望者の中から選出されたアンバサダー8名とFCAジャパン各セクションの代表者4名を交え、本プロジェクトのために用意された背景デザインをバックに約3時間におよぶオンラインミーティングを実施。「アイデアを出し合ってスペシャルなオリジナルグッズを開発できればと思っていますので、みなさんどんどんご意見をお願いします!」と、自身も166を所有するアルフィスティである進行役のモータージャーナリスト・嶋田智之氏からの軽快な呼びかけに、画面越しに伝わる若干の緊張が少しずつほぐれていく。和やかな雰囲気の中、まずは、今回のグッズ開発の要となるアンバサダー陣から、自己紹介に代わって自身のアルファ ロメオ歴とグッズ開発への意気込みが語られた。所有する車種もライフスタイルも各者各様だが、今回のプロジェクトに懸ける熱意とアルファ ロメオ愛でつながった8名だ。

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▲モータージャーナリスト・嶋田智之氏

アンバサダー陣に加え、FCAジャパンからはグッズ展開や販促・キャンペーン運営といった分野に携わるメンバーが参加。コミュニケーションマネージャーの馬場まさみ氏より、「アルファ ロメオは、とにかくファンのみなさまの熱量が高いブランド。その愛にどうすれば応えられるのか、私たちはいつも考えています。今回は、みなさんが示してくださっているアルファ ロメオへの愛がもっと広がっていくのではないかと考え、この企画をスタートしました。6月24日(木)の創立111周年記念に向けて、ぜひよろしくお願いいたします」という激励の言葉が贈られた。

ミッションは、すべてのアルフィスティから普遍的に愛されるグッズを作ること

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▲『アルファ ロメオ オリジナルグッズ 開発プロジェクト』ミーティング中の様子

プロジェクトメンバーの紹介が済んだところで、グッズ開発についてのアイデア共有へ。アンバサダー陣からは、ドライビングシューズやアルファ ロメオらしい音楽といった車中での時間をより豊かにするものからロゴ入りの傘や車中に置ける保冷バッグorカメラバッグといった日常的に使える雑貨、はたまた所有車の絵やヒストリーブック、特別仕様のカーナビゲーションシステムのようなオリジナリティあふれるものまで、具体的かつバラエティ豊かなアイデアが挙げられた。

一方、今回のプロジェクト発足にあたり、『We Love Alfa Romeo』では事前アンケートを実施。オンラインで寄せられた意見の集計結果は、以下の通りとなった。製作したいグッズのカテゴリとして、一番多かったのは雑貨、次いでドライブグッズ、服飾アイテムとなっている。このアンケート結果から、現時点で求められているものの理想形をさらに絞り込んでいく。

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ミーティング後半では、マーチャンダイジングの視点からグッズ製作にあたっての留意点と先ほど共有されたアンケート結果を踏まえ、さらなるアイデアの擦り合わせが行われた。冒頭で挙げたアイデアを見直し、実現の可否を精査した上でアンバサダー陣からは「普段使いできるものがいいのでは」という方向性が示された。

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▲『We Love Alfa Romeo』アンバサダーの皆さんから創意あふれるアイデアが多数寄せられた。

同様に、FCAジャパンサイドからも「やはり普段使い、いつでも身につけられるものが求められているという印象を受けた。たとえば身につけることで仕事中などに元気が出るようなものになれば喜ばれるのではないか」、「ロゴ入りのマスクなどもご好評いただいているが、今後外出の機会が少なくなると予想されるなかインドア向きのアイテム需要も高まるのでは」という意見が挙がった。

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▲『We Love Alfa Romeo』アンバサダー

目指すのは美学とストーリーに結びつくもの、次回試作品第一号選定へ

また、アイデアの種として、これまで展開された歴代のアルファ ロメオグッズのアーカイブ紹介も行われた。歴代エンブレムが描かれた有田焼豆皿や110周年記念のオリジナルモレスキン手帳、成約者プレゼントのオリジナルスーツケースといったレアアイテムからマグカップやタオルのようなデイリーアイテムまで、クルマを降りている時間もアルファ ロメオの美学と情熱を感じることが出来るアルフィスティにとっては垂涎もののラインナップだ。

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▲アルファ ロメオの歴代のエンブレムが描かれた有田焼豆皿

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▲アルファ ロメオのオリジナルモレスキン手帳

「歴史のあるアルファ ロメオのロゴは、どんなブランドよりもカッコいいと私自身も感じていますし、グッズ製作時もいかにこのロゴを引き立てられるか、その点は常に意識してデザインしています」というFCAジャパン コミュニケーション ツール開発者のアルファ ロメオ愛も新たなひらめきへの繋がりを予感させた。

また嶋田氏からは『We Love Alfa Romeo』会員から事前に寄せられたアイデアの一部として、ヘビ型ブックエンド、ビショーネの寝袋といったビショーネをコンセプトにしたものから、サングラスや車検証入れ、その他ホットサンドメーカーやヘビに噛まれたときの絆創膏といった非常にユニークな案までが列挙された。

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▲アルファ ロメオグッズ『ビショーネ ぬいぐるみ』

アンケート結果の共有と大まかな方向性が見えかけたところで、約3時間におよぶ第一回ミーティングも終盤へ。「今回は、ひとつの方向性を作っていければ成功だと思っています。そこで、みなさんには次回までに雑貨あるいはドライブグッズ、それぞれのカテゴリで具体的なアイテムを考えてきていただくというのはどうでしょうか?」と次回のテーマを示したうえで、嶋田氏はものづくりの本質に触れるエピソードでこの日のミーティングを締めくくった。

「僕は昔『Tipo』という自動車雑誌の編集長をやっていました。実はその時代にいろいろオリジナルグッズを作っていたんですが、その中でひとつどうしても忘れられないものがあります。それは、万年筆のインク
なんです。なぜインクか?かつてアルファ ロメオのワークスチームを運営していたフェラーリ創設者、エンツォ・フェラーリは、若い頃からサインをするときに紫色のインクを使っていたそうなんです。そのインクはどんな色合いなんだろう……ってふと疑問に思い、イタリアのコーディネーターの方に話したところ、今も入手可能かどうかを調べてくださったんです。結果、製造元は『ニョッキ社』というメーカーで、フェラーリ社の近くの文具店にもインクを卸していたけれど、既に倒産してしまったということがわかりました」

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「ただ、僕は諦めかけたけど、コーディネーターさんは諦めなかった(笑)すると、ニョッキ社の製作責任者の方が同社廃業時に設備とレシピを譲り受けて、今もインク工場をやっているということをコーディネーターさんが調べてくれたんです。そこでイタリアにいったときに、『エンツォ・フェラーリが使っていたものとまったく同じインクを作って欲しい』と直談判をしに行き、結果『本当は1万個以上でなければ作らない』というところを特別に1000個で作ってくださったんです。販売したところ、すぐに完売してしまって結局自分の分は1個も手元にないんですけど、購入してくださった方がイタリアのエンツォ・フェラーリ博物館にそのインクと雑誌の記事を寄贈してくださったそうで、今でも出版社にインクに関する問い合わせが入っているようです」

「このお話からなにを伝えたかったのかというと、そういったストーリーと結びつくことで、人の気持ちが動く
モノになるんだということをこのエピソードを通してお伝えできればと思いました。アルファ ロメオは、非常に長い歴史と数えきれないほどのストーリーやエピソードをもち、すべての時代において象徴的なデザインで独自の美学を体現してきたブランドでもあります。そして、走りたい気持ちを掻き立ててくれる、そんなブランドでもあります。そういったアルファ ロメオが持っている美しさやインスピレーションと密接な結びつきを感じられるようなグッズを作っていけたらいいなと思っています」

アルフィスティたちの愛と情熱で、第一回から成熟した議論が交わされた『アルファ ロメオ オリジナルグッズ 開発プロジェクト』。第二回ミーティングは、3月中旬を予定している。次回のテーマは、“具体的なグッズへの絞り込み〜試作品第一弾の製作案の決定”。今回のミーティング内容をふまえて、アンバサダーの8名からはどんなアイデアがつむぎ出されるのか。そして、どんなものが試作品化されるのか--。乞うご期待!

Text: 野中美咲(NaNo.works)
Photo: Hisho Hamagami

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