2020.11.30
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「We drive Alfa Romeo in Odaiba」と称し、最新のアルファ ロメオに昂ぶることができるテストドライブの機会。参加した“あるご夫婦”の貴重な感想を軸に、今回の試乗会を報告する。

アルファ ロメオ初の先進ドライバーアシストを採用した最新モデルを用意

アルファ ロメオ主催の試乗会「We drive Alfa Romeo in Odaiba」、今年の会期は11月中旬から12月上旬まで。ヒルトン東京お台場を発着点に行われる約1時間のテストドライブに、1日10組のゲストが招待された。
ホテルのエントランスで待ち構えていたのは、いずれもデビュー以来初のマイナーチェンジが実施された『Alfa Romeo Giulia(アルファ ロメオ ジュリア)』と『Alfa Romeo Stelvio(アルファ ロメオ ステルヴィオ)』。週替わりでこちらの2種とそれぞれグレードの組み合わせが変わることは事前に通知されるので、参加者はより関心の高いモデルを選ぶことができる。

85H8448_R NEWジュリア&NEWステルヴィオを用意したアルファ ロメオ試乗会。“乗ってこそ初めてわかる価値”が体感できたテストドライブをリポート

今回の試乗会で用意されたジュリアとステルヴィオに関してマイナーチェンジと紹介したが、盛り込まれた新機軸のボリュームは“マイナー”に留まらないことを改めて伝えておきたい。
最大のトピックスは、いずれのモデルもアルファ ロメオ初の先進のドライバーアシストを採用したことだ。任意の設定速度もしくは前方車両との安全な車間距離を維持しつつ、車線の中央付近を走行するようステアリング操作を支援するトラフィックジャムアシスト&ハイウェイアシストシステム。車両の左右後方の死角を常時監視し、他車との接触回避を促す警告と自動のステアリング補正を行うアクティブブラインドスポットアシスト。設定速度内の自動的な加減速と前方車両との適切な車間距離をキープして追従するアクティブクルーズコントロール等々、ハイレベルの運転アシスト機能を備えることで、ドライバーはこれまで以上に運転への集中が叶い、アルファ ロメオがもたらす官能的な走りを楽しめる。

H8E2685 NEWジュリア&NEWステルヴィオを用意したアルファ ロメオ試乗会。“乗ってこそ初めてわかる価値”が体感できたテストドライブをリポート

加えて、繊細でクィックな操作ができる8.8インチタッチディスプレイとナビゲーションシステムも新採用。全体的にデジタルテクノロジーの進化が見て取れる新型となった。

H8E2777_R NEWジュリア&NEWステルヴィオを用意したアルファ ロメオ試乗会。“乗ってこそ初めてわかる価値”が体感できたテストドライブをリポート

昔を知るだけに今が気になる元アルフィスタ

さて、テストドライブ。今回はステルヴィオ・デイということで、アルファレッドとブルカノブラックの2台がエントランスで発進を待っていた。

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乗り込んだのは、黒の『STELVIO 2.2 TURBO DIESEL Q4 SPRINT(ステルヴィオ 2.2ターボ ディーゼル Q4 スプリント)』。ちなみに赤は、ガソリンエンジンの『STELVIO 2.0 TURBO Q4 SPORT PACKAGE(ステルヴィオ 2.0ターボ Q4 スポーツパッケージ)』だった。
なぜディーゼルエンジンのステルヴィオを選んだか? それは、先の試乗でそちらを選んだ“あるご夫婦”から伺った興味深い意見を後追いで確認してみたかったからだ。

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▲STELVIO 2.2 TURBO DIESEL Q4 SPRINT (ブルカノブラック)

このご夫婦、驚くほどのクルマ好きなのである。現在は用途に合わせて複数台を所有。もちろん奥様も各車を運転するという。今回の試乗会に応募した理由をご主人にたずねたら、こんな答えが返ってきた。

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「実はかつて164156147を所有していたんです。中でも147は一昨年まで乗っていました」
再びアルファ ロメオに興味を持ったのはなぜ?
「愛読している男性誌にこう書いてありました。男なら常にイタリアのクルマを1台はもっていろと。それに感化され、ならばアルファだろうと。そして思い出したんです。アクセルを踏めば、低速でも高速でも同じように加速するこのクルマならではの力強さを」

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こうしたリターン組は今回の試乗会でも相当数いたようだ。昔を知る人だけに今が気になるのは無理もないところだろう。
「ディーゼルに乗ろうと思ったのは環境への意識です。すでに我家のラインナップも順次ディーゼル化が行われていまして、アルファはどうなのかと気になった次第です」
であれば、ディーゼルエンジン仕様もそろうジュリアでもよかったと思うのだが、にもかかわらずステルヴィオを指名したのは、アルファ ロメオ初のSUVに懐疑心を抱いていたからだ。それも、昔を知る人ならではの感覚と言える。

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「20年後の156や147を体験できたような感動です」

「Dモードにした瞬間、運転が楽しそうになったのが後席にいてもわかりました」
これは奥様の発言。ご主人は少し照れくさそうな表情を浮かべた。
Dモードとは、ジュリア&ステルヴィオのいずれにも備わるDNAドライブモードシステムの1モード。全部で3種類がダイアル操作で選択できる。D(Dynamic)は主に操作系がシャープかつクィックになるモード。N(Natural)は市街地や高速道路に最適な燃費性能と快適性を実現。A(Advanced Efficiency)は省燃費性能を重視したモードだ。

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「一言で言えば、20年後の156や147を体験できたような感動ですね。Dモードでアルファに乗っていると思えたし、アナログのフィーリングをデジタルで再現してくれたことが何よりうれしかった」
これは説明するまでもなく、より饒舌になったご主人のインプレッションだ。このテストドライブでは、試乗車両の特徴やコースを伝えてくれる専任のスタッフが助手席に同乗するが、我々に付き沿ってくれたスタッフによると、アルファ ロメオのビギナーはNモードでも十分に大胆と感じるらしい。一方でこのご夫婦のように、経験者はすぐさまDモードを試すそうだ。
「そして裏切られました。SUVでもアルファはアルファでしたね。ステルヴィオもまた走る楽しさを与えてくれる1台であること、これは試乗して初めてわかる価値です」

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この一言が今回のイベントのすべてを表していると思った。テストドライブにはGo Toトラベルを利用して東海地区から訪れたゲストもいたという。ご主人の言葉通り、価値が理解できる人には是が非でも訪れたい、アルファ ロメオの神髄と最新のテクノロジーが体感できる絶好の機会になったのだろう。
一つ気になるのは、件のご夫婦の今後だ。奥様は、「ステルヴィオの車高でも駐車場に入りますよ」と意味深なセリフを残した。今回のテストドライブをきっかけに、お二人にアルファ ロメオの日々が再び訪れることを願いたい。

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今回登場したクルマ
Alfa Romeo STELVIO 2.2 TURBO DIESEL Q4 SPRINT

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【主要諸元】
全長:4,690mm/全幅:1,905mm/全高:1,680mm/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒インタークーラー付ターボ/総排気量:2,142cc/使用燃料:軽油/最高出力:154kW(210ps)/3,500rpm[ECE]/最大トルク:470N・m(47.9kg・m)/1,750rpm [ECE]/駆動方式:4輪駆動/全国メーカー希望小売価格¥5,890,000(消費税込)

Alfa Romeo STELVIO 2.0 TURBO Q4 SPORT PACKAGE

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【主要諸元】
全長:4,690mm/全幅:1,905mm/全高:1,680mm/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒 マルチエア 16バルブ インタークーラー付ツインスクロールターボ/総排気量:1,995cc/使用燃料:無鉛プレミアムガソリン/最高出力:206kW(280ps)/5,250rpm[ECE]/最大トルク:400N・m(40.8kg・m)/2,250rpm [ECE]/駆動方式:4輪駆動/全国メーカー希望小売価格¥7,200,000(消費税込)

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INFORMATION
ヒルトン東京お台場

住所 東京都港区台場1-9-1
TEL 03-5500-5500
URL https://www.hiltonodaiba.jp/
Text: 田村十七男
Photo: 濱上英翔

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