2020.9.16
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アルファ ロメオの魅力を語っていただくオーナーインタビュー。今回ご紹介するのはジュリアオーナーの吉田知彦さん。自動車メーカーのエンジニアだったお父様の薫陶を受け、クルマに関して恵まれた環境で育てられたという知彦さんが初めてのクルマとして選んだのはアルファ ロメオだった。ジュリアスーパーにお乗りのお父様と一緒に、その魅力を訊いた。

アルファ ロメオが特別な存在になった瞬間

「クルマにはまったのは親の影響も大きくあります」と話し始める吉田さん。5歳から6歳の頃にレーシングカートをはじめ、その直後、お父様の仕事の都合でベルギーに。そこでも本格的にレーシングカートを続けた。現地ではF1を見に行ったり、自動車博物館へ行ったりという環境のもと、確実に自動車好きになる道をたどっていた。

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そんなある日、お父様がアルファ ロメオ ジュリアスーパーを購入。
「その頃にクルマが本当に好きだ! というスイッチが入った瞬間がありました。小学校4年生くらいのある日、父とジュリアに乗って出かけたのです。ベルギーの黄色いお花畑みたいな中の一本道を走っている時に、前方から綺麗な白いヒストリックカーが走ってきました。ヨーロッパの紳士のようなおじい様がパッシングで挨拶をしてきて、その時にジュリアはパッシングのスイッチが故障していたので、父が窓を必死で開けて手を振り返しました。その瞬間、クルマはただ走るだけではなく、心をつなぐものなんだと、とてもときめいたのを覚えています。そしてこの瞬間、自分にとってアルファ ロメオは特別な存在になったのです」と教えてくれた。まさにお父様の影響と同時に、恵まれた環境がゆえに、吉田さんはクルマ好きになるべくしてなったといえよう。

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▲お父様のアルファ ロメオ ジュリアスーパー

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また吉田さんは人生設計において、20代のうちに絶対にクルマを買うと決めていたという。その年齢に達したいま、「ずっとレーシングカートをやっていたこともあり、楽しいクルマが絶対に良いと思っていました。さらにスポーティーで前輪駆動よりも後輪駆動が良かった。F1などもそうですよね」とのこと。

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▲吉田知彦さん

実はもう一方で典型的なレーシングカーに憧れを持っていた吉田さんはもっとストイックなスポーツカー、例えば『Alfa Romeo 4C(アルファ ロメオ4C) 』なども考えたという。しかし、「いま結婚を考えている彼女がいます。その彼女は人生のパートナーですので、一緒に乗って満足してもらえるクルマではないと駄目だなと思い、先に挙げた条件にプラスして女性がスムーズに乗り降り出来て、かつおしゃれな感じと考えていくと、やはりジュリアしかない。しかも父との想い出のある過去のストーリーもありますから」とのことだった。

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ビジネスにも役立つジュリア

ご自身を直感で生きていると評する吉田さんだが、実は冷静に状況を判断する一面も備えている。現在ビデオグラファーとしてお仕事をしているが、「以前、先輩の経営者の方にクルマで迎えに来てもらったとき、そのクルマが高級輸入車だったのです。そこからその人を見る目が変わりました」という経験から、クルマが自分のイメージ戦略に役立ち、ビジネスの一助になると判断。その点でもジュリアは高級感もあり、「そのほかの自分が求める要素も含めて完璧だと思いました」と経営者としての目からも魅力的に映っていた。

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またビデオグラファーという職業柄、「モデルとマネージャー、スタイリストだけで撮影をすることもあります。そのときにジュリアであれば最初から演者たちを乗せて行くことが出来ますので、車内で会話が弾んで現場に着いたときには仲良くなり、撮影するときにとても良い空気を作ることが出来るのです。また経営者や色々な仕事仲間を乗せた時に、クルマの中でしか出来ない話も可能です。その空間としてもジュリアはすごく良いですね」とスポーティーだけでなく、室内の雰囲気そのものも満足であり、仕事でも想定通り大活躍な様子だ。

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しかしそれだけではつまらないと、先日袖ヶ浦フォレストレースウェイに走りに行った。それまでレーシングカートではサーキットは走っていたものの、本格的な四輪車では初めてだった。
「お邪魔しますぐらいの感覚でサーキットを走り始めたのですが、想像以上に速く、しかも乗りやすくてとても良いタイムが出ました」とのこと。サーキット走行においてもジュリアは吉田さんのお眼鏡にかなったようだ。

欠点は全くない

さて、今回『Alfa Romeo Giulia Veloce(アルファ ロメオ ジュリア ヴェローチェ)』の購入に際し、大切に思っている彼女はどう話しているのだろう。「“最高”と言ってくれています」という。彼女は少しクルマ酔いをするので、それを避けるために高い位置に座ることが出来るSUVなどが好みだそうだ。しかし、「ジュリアは低い位置に座りますが、普通に車内で携帯をいじっていても酔いません。彼女の機嫌が悪い時はDNAモードをAの一番コンフォートにして走らせ、一人でここぞという時にはDモードを選んでいます」と彼女と二人のときはジェントルマンドライバーに徹しているとのことだった。

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先日このジュリアでキャンプにも行ったそうだ。
「シートを倒せばキャンプ道具なども積めました。最近引っ越したのですが、55インチのテレビや大きなオフィスチェアも積むことが出来ましたので、本当にジュリアは走りも良いし、格好も良い。美しいし乗っていて快適で、荷物もとても積めるので、尚更完璧です。本当に欠点がないのです」と大絶賛だ。

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そのデザインは、「まずボディに光が反射する感じが好きです。そして、横から見た時にルーフラインがクーペっぽいところも良いですね。そのうえで後部座席はしっかり座れて頭上スペースが確保されているところも魅力です」と高評価だ。

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そして、「街にガラス張りのビルがあったりすると自分の走っている姿が見えるので、あえてそこを遠回りして通ったりしています」
ジュリアを購入して四か月ほどたった今も、「クルマを降りてから振り返らなかったことはありません。“このクルマを買って良かった”、“最高の買い物をした”と思っています」とその熱愛は今も続いている。

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感性の乗り物(息子)、友達になりたい奴(父)

今回のインタビューにはお父様も同席していただいた。物心ついたころからのクルマ好きで、ベルギーで購入したジュリアスーパーを日本に持ち帰り、自ら手を入れながらいまもお乗りだ。

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アルファ ロメオの魅力は、「エンジニアなので技術発展史的なヒストリーがあることです。アルファ ロメオというブランドは戦前では今のスーパーカーメーカー以上の存在ですし、戦後では大衆路線に向きつつも人と違うという血筋は残しています。そういう企業姿勢、ポリシーが格好良いなと思います」とのこと。

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▲吉田さんのお父様

お二人に、“あなたにとってアルファ ロメオとは何か”を聞いてみると、「感性の乗り物です。色々考えてから乗ったりなど、計算尽くめで選ぶクルマではないですね。クルマは精密機器ですが、そこに感性が投影されているところにロマンを感じます。左脳でばかりで作るようなものなのに、感性が詰め込まれているというギャップにドキドキします。そこがめちゃくちゃ好きですね」と息子の知彦さん。

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お父様も、「友達になりたい奴ですね。例えば面白い奴とか、スポーツ万能な奴は積極的に友達にしたいでしょう。そういうイメージ。真面目で融通が利かない奴とはあまり友達にしたくはないでしょう?」とのこと。そして、プロのエンジニアの目から見て、「ものづくりの技術を見ると、明らかにすごい職人が作ったものだなと分かります。作った人たちの熱気が感じられるのですね。それはひとつひとつのものづくりもそうですし、その難しい設計を形にするという生産技術や、(現場の)職人の腕などです。そういうところも魅力です」

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そしてデザインだ。「何といっても不思議な魅力を持っています。自分のジュリアは“醜いジュリア”といわれていました。確かにちょっととっつきにくいのですが、見ているうちになんとなくじわっと惹かれていく魅力を持っています。さらに高速道路を淡々と走らせても快適だし、ちょっと気合いを入れて峠道で走らせてもちゃんと応えてくれる二面性も魅力ですね」と語る。

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そういった話を聞き終えて、知彦さんは一言、「本当に子供のころからいい想いを沢山させてもらいました。だから親孝行をそのうちしたいと思っているんです」という。それは、「父に4Cを買ってあげたいんです。もう生産中止になるようですので、早くしなければいけませんね」と少し恥ずかしそうに話してくれた。

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まさにサラブレッドといっていいくらい、クルマに関して恵まれた環境で育てられた知彦さん。そう遠くない未来にお父様の手元に4Cが届けられることだろう。そのときも新旧ジュリアは二人のもとにあるだろうし、親子愛に溢れたお二人とともに、そこには温かく見守るお母様と彼女の姿があるに違いない。

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【主要諸元】
全長:4,655mm/全幅:1,865mm/全高:1,435mm/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒 マルチエア 16バルブ インタークーラー付ツインスクロールターボ/総排気量:1,995cc/使用燃料:無鉛プレミアムガソリン/最高出力:206kW(280ps)/5,250rpm[ECE]/最大トルク:400N・m(40.8kg・m)/2,250rpm [ECE]/駆動方式:後輪駆動/全国メーカー希望小売価格¥5,980,000(消費税込)

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Text: 内田俊一(Shunichi Uchida)
Photo: 安井宏充(weekend.)

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